札幌ADCを振り返って
ここは、全国でもっともデザインのクオリティが高い場所と言われています。寺島さん、ワビサビさん、そして鎌田さんや長内さんに続く若いデザイナーたち、みんな海外にも発信するそしてすでにしている方たちが沢山います。今回訪問して、そのデザイン水準の高さと審査システムの精緻さには正直クラクラさせられました。事実その審査システムがJAGDAにそのまま採用されているというから凄い!
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今回の審査員は、松永真、左合ひとみ、三木健、松下計、前年のグランプリの鎌田さんと長内さんの6人で、皆さん朝から夕方までヘトヘトになりながら、けど真剣に妥協なく大きなサイズも小さなグラフィックも丹念に審査されておりました。
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各賞が決まりました準グランプリに今や大御所になっている中西ワビ工藤サビのご両人。
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そして、またドラマが生まれました。名だたる札幌のスターをはね除け輝いたのは、印刷会社の未だ若いデザイナーでした。彼はADCに向けて夢中で自主制作の「オバケ、ホント?」というフォントを制作それを使って多くのアイテムをデザインしました。ところが出展の4日前お父さんが亡くなり、それでもどんな賞でもいいからこの壇上に上がるまでは泣くまいと思ったそうです。そして見事にグランプリ、彼は泪をいっぱいに溜めて声にならない喜びを語っていました。
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200名を超すギャラリーは惜しみない拍手や歓声を送り、彼は札幌で誰もが知るデザイナーになったのです。
後進を育てるのは学校や職場のみの“点”ではなく、その地域の業界の“面”で成長しあう気風が必要なんだと思います。その若い彼達に挑むようにいぶし銀のようなデザインをされる65歳の方が銀賞を取っておられ、審査員から賞賛されていました。僕は「将来こんなデザイナーになりたい。」と思いました。自分のスタイルを持っていながら、実に謙虚で、僕らにも自らご挨拶に来られ、優しくお声をかけていただきました。こういう方を見てまた学んでいけるんですね。
そして、いつもなんですが、広島から伺うとステージを用意してくれます。今回も表彰式のあと壇上から挨拶させていただき、今回のグランプリの方を広島ADCにお招きしたい旨を告げさせていただきました。
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パーティのあと2次会、3次会と朝4時まで大騒ぎ。この夜皆で労を労い讃えあい、受賞者はさらに輪の中心で皆の祝福を受けていました。審査員の方々も本当に楽しそうです。まさにクリエーターにお祭りです。審査員の方からの「ADCの各地は決して“リトルトウキョウ”をめざしてはダメです。ここに居ながら東京で顔が見えるデザイナーが出るべき」という言葉に感銘をうけました。そうなんです、こうして札幌のデザイナーは東京からも知られる名前になっていくんですね。
今回の視察をどのように広島に帰って伝えれば良いのか、素晴らしさが自分の貧困なボキャブラリーでは物足りないのがもどかしいです。広島ADCの準備に加速をつけていかなければいけません。いきなり札幌のようにはなれませんが、参加者たちのスピリットだけは是非学びたいものです。
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by nohjima | 2008-09-15 23:25 | Nohjima
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